Saturday, March 11, 2017

『CISCO』

全く進歩がないというか、結局同じようないろいろな出来事を繰り返しているようにも感じた。
その進歩のなさを忘れていた21年前のサンフランシスコの一人旅で書いた3ヶ月日記によって思い知ることができ、
読み終わった時、なぜかホッとした。と同時に保留にしたままの案件を抱えているような気になった。

2017年1月の終わり、サンフランシスコを目指して再び飛行機に乗る。
当日は西成からバスと電車で伊丹空港まで向かった。荷物はバック1つとマキナ1台。フィルムも100本。
いつもの一人旅撮影スタイルは変わりなかった。

乗り継ぎ乗り継ぎして、やっとチャイナタウン近くのノースビーチと云うイタリア人街の宿に到着。
早速、はぐれた記憶をたぐり寄せ、自分の目と足で確かめるように街中をぐるぐるまわる。
坂を登りきると海が見え、下っていくと海に近づく…。頭で考えているうちはおもしろくない。

ふと、どこを歩いているのか分らなくなった時、謎の方向音痴感覚とともに、思いもよらなかった方向へのびていく。
いちいち説明して冷めてしまう前に、衝動的に動いている時は調子いい。

この撮影中、僕はとにかくシスコの路上にいるだけで、やっぱりあの時のようにドキドキした。
これまで自分なりにもがいたり、転げたりしたつもりの20年間が行き着いたところはスタート地点みたいで、
笑いがこみ上げてきたような感じがした……。そう思えるまでには、ずいぶんと時間がかったなあ。